【万博】海外パビリオンの着工期限を後ろ倒し　年末から来年5月に

2025年の大阪・関西万博の会場や海外パビリオンの建設工事をめぐり、大阪市は27日、現場となる夢洲での工事車両の往来について、建設のピーク時でも「渋滞は発生しない」との想定を公表した。また、市が想定を依頼した日本国際博覧会協会（万博協会）は、海外パビリオンの着工期限を遅くても「24年5月」とした。

　着工時期については、協会の石毛博行事務総長が7月、「年末までに着工すれば間に合う」としていた。開幕までの完成に懸念が高まる中、さらに期限を後ろ倒しする格好となった。

　想定では今後、万博やカジノを含む統合型リゾート（IR）、高架橋の各工事が重なることを踏まえ、それぞれの工事車両の台数を計算した。

　開幕までに最も工事車両が集中するのは24年10月で、全ての工事が重なった場合、1日計3436台が行き来する見込みという。その上で信号の調整や車線の増幅により、一帯で「渋滞は発生しない」とした。

　市によると、万博協会には最も厳しい条件設定を依頼。協会は鉄骨調達の遅れを考慮した上で、各国・地域が自前で建てる海外パビリオンの「タイプA」は24年5月、内部の展示工事は25年1月までに着工すれば間に合うと回答した。市の関係者は「仮にこのスケジュール感になっても、建設工事は開幕までに間に合うとの想定だ」としている。（原田達矢）

朝日新聞　2023年10月28日 12時47分
https://www.asahi.com/articles/ASRBW7JDWRBWOXIE02L.html