大阪進出の海外金融業者、税制を優遇へ　府市で条例制定

大阪進出の海外金融業者、税制を優遇へ　府市で条例制定 – 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20231020-2G4J32VOHNOVFOK3UGF2FSJOLY/

2023/10/20 19:50

　大阪府議会は２０日、大阪市内に新たに進出した海外の金融関連事業者に対し、法人地方税を最大１０年間控除する制度などを定めた条例案を賛成多数で可決した。国際金融都市構想の実現を目指す府市は、令和７年度末までに３０社を誘致する目標を掲げており、条例で誘致促進を図る狙い。

条例は１１月１日に施行する。対象は資産運用や金融とＩＴを組み合わせたフィンテックなどの事業。施行後に大阪市内に進出し、かつ日本初進出の事業者に限る。対象事業などの要件を満たし府市の審査に通れば法人府民税と法人事業税を最大１０年間、全額控除する。

　市議会でも９月、法人市民税を対象事業に応じて全額控除する内容などを盛り込んだ条例案が可決されていた。

　府によると、これまでに６社が進出。吉村洋文知事は２０日、記者団に「金融は経済の血液。条例をきっかけに外資系金融機関の進出の後押しになることを期待している」と語った。そのうえで、岸田文雄首相が創設を表明している「資産運用特区」へも立候補したい考えを示した。

また、府議会では同日、インターネット上の差別や誹謗（ひぼう）中傷を防ぐ条例について、差別的な発信の削除を事業者に求める対応を強化するための条例改正案を全会一致で可決した。来年４月から施行する。