【韓国】サムスン電子、営業利益約10倍増の見通し　半導体価格回復 1-3期

[ソウル ５日 ロイター] – 韓国サムスン電子(005930.KS), opens new tabは５日、第１・四半期の営業利益が前年同期比１０．３１倍になるとの見通しを示した。半導体価格が回復しており、深刻な半導体需要落ち込みで低迷した前年同期から利益が押し上げられる見込み。

営業利益は６兆６０００億ウォン（４８億９０００万ドル）の見通しで、これは２０２２年第３・四半期以来の高水準。前年同期は６４００億ウォンだった。ＬＳＥＧスマートエスティメーツがまとめた市場予想の５兆７０００億ウォンを上回った。

売上高は１１％増の７１兆ウォンの見通しとした。市場予想の７２兆３０００億ウォンには届かなかった。

サムスンは３０日に詳細な決算を発表する。

最大の稼ぎ頭である半導体事業は５四半期ぶりの黒字を計上する見込み。半導体価格の回復が後押ししている。

データ会社トレンドフォースによると、第１・四半期のＤＲＡＭ型メモリー価格は前四半期比で約２０％上昇し、ＮＡＮＤ型は２３─２８％上昇した。

３日に台湾を襲った強い地震で、半導体の供給は引き締められる可能性が高い。アナリストによると、半導体メーカーのサムスンとＳＫハイニックス(000660.KS), opens new tabは、以前の計画よりも急激に値上げする可能性があり、第２・四半期の収益を押し上げる可能性があるという。

アナリストによると、サムスンのモバイル事業は通話を同時翻訳するなど人工知能（ＡＩ）機能を充実させた新型スマ―トフォン「ギャラクシーＳ２４」を１月下旬に発売した後、堅調に利益を上げた可能性が高い。

ユジン投資証券は、サムスンの第１・四半期スマホ出荷台数が前期比８％増の５７００万台となり、平均販売価格は前期比３０％増の３４０ドルとなり、利益を下支えしたとみている。

コリア・インベスター・リレーションズ・サービスのアナリスト、Park Sung-soon氏は「売上高見通しはほぼ予想通りだったが、営業利益見通しは予想を上回ったため、ＮＡＮＤ型フラッシュメモリーの在庫評価が改善した可能性がある。ＮＡＮＤ型の需要回復で利益率も改善した可能性がある」と指摘。

また、ギャラクシーＳ２４に対する初期の反応も良いため、利益率の高いプレミアムスマホが予想以上に売れれば、収益にプラスになるとの見方を示した。

ロイター　2024年4月5日午前 11:16
https://jp.reuters.com/markets/world-indices/7XFGXWBDYJKPXLMPO35UX45TQE-2024-04-05/

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