【波の下にも都】海渡り…下関で“越境飲み”　店長「ほとんど福岡の人。感染リスクも」…

https://www.fnn.jp/articles/-/231859

福岡県の緊急事態宣言の発令は、２０２０年から４度目。

宣言への「慣れ」もあって、人流の抑制効果は薄れつつあるようです。

福岡に出されている緊急事態宣言の余波は、海をまたいだ山口県下関市にも…

◆記者

「美しい海に面し、豊かな海の幸が食べられることで有名なこちらの唐戸市場。毎日多くの人でにぎわいますが、今現在、人影はまばらです」

関門橋を渡ってすぐの場所にある唐戸市場。

この市場では毎週末、新鮮な魚を客の前でさばき寿司を提供するイベント「いきいき馬関街」が人気を博していました。

しかし、来場者は県外からの観光客が高い割合を占めることから、感染拡大のリスクを考慮し、２７日に日急遽、このイベントの中止を決定しました。

◆県外からの観光客

「出張でこちらに名古屋から来ました。有名な場所で、寿司握ってくれるとか活気のある有名な市場だと思ってたんですけど、閑散としててちょっとショックでしたね」

「関西です、滋賀から。閉まってて残念でした。お寿司を食べに来たんですけど」

一方、下関の夜の街にもある異変が起こっていました。

いわゆる「越境飲み」です。

緊急事態宣言下の北九州市門司区と、宣言が出ていない山口県下関市の直線距離はわずか２．５キロしか離れていません。

酒類を提供する飲食店への休業要請が行われていない山口県に、多くの北九州市民が酒を飲みに渡っているのです。

「ほとんど県外の福岡の人が多いから、感染リスクがある訳ですよね、だからもともと閉めたかった訳ですよ」

こう語るのは、下関市の居酒屋「みすず」の店長・湊幹郎さんです。

「みすず」では、県外、特に隣接する福岡県からの客がほとんどを占めます。

◆福岡から来た客

「自分は遠賀ですね。久々は久々、週末だけ。向こうではそれはできないんで。あー酔っ払った」

湊さんは店内での感染に対して不安を感じながらも、山口県からの時短要請が無く、協力金もないことから営業を続けてきました。

◆居酒屋　みすず　湊幹郎店長

「経営を維持するためには売り上げを上げざるを得ないということで、実際に地元の方は出てこない訳ですけども。単純明快ですよ、まず生活第一ですから」

しかし、山口県は３０日から飲食店に対する時短要請を開始し、協力金も支給します。

この県の対応を受けて湊さんは、協力金が支給される９月１２日まで店を閉める予定です。

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