【代償】米FOXが1060億円支払いで決着、米大統領選挙を巡る報道で投票集計機会社ドミニオンの名誉毀損訴訟

https://news.yahoo.co.jp/articles/1b4fe383f06aa617075108051db249f9aaa095c3
（ブルームバーグ）： 2020年米大統領選挙でトランプ前大統領に不利になるよう投票集計機が不正操作されたとの主張が放送されたのは
名誉毀損（きそん）に当たるとして、メーカー側がＦＯＸニュースを相手取り起こした損害賠償訴訟は18日、ＦＯＸが７億8750万ドル（約1060億円）を支払うことで決着した。
メーカーのドミニオン・ボーティング・システムズが明らかにした。

富豪ルパート・マードック氏のメディアグループの傘下にあるＦＯＸニュースは18日にデラウェア州ウィルミントンの裁判所で陪審員が選定された後、
口頭弁論が始まる直前に和解に達した。ドミニオンは16億ドルの損害賠償を求めて提訴していた。

21年の訴状は、タッカー・カールソン氏らＦＯＸの番組司会者らが、トランプ氏の個人弁護士を務めていたジュリアーニ元ニューヨーク市長や
トランプ陣営の代理人を務めたシドニー・パウエル弁護士などのゲストに、ドミニオンがコンピューターアルゴリズムを使い
トランプ氏からバイデン氏に票を移したと中傷する発言を繰り返す場を提供したと指摘していた。
ＦＯＸは国家的に重要な問題を報道したに過ぎず、その放送は米国憲法修正第１条の下で言論の自由として保護されていると主張した。

審理は当初予定の17日から説明なく１日延期されていた。
ＦＯＸの親会社フォックス・コーポレーションのルパート・マードック会長は審理入りすればすぐに証言台に立ち、
一連の主張に根拠がないとＦＯＸは認識していたとの証拠を巡り、厳しく追及されると見込まれていた。

18日の声明でＦＯＸは、決着に至ったのは「喜ばしい」とした上で、「ドミニオンに関する一部の主張は虚偽だとする裁判所判断をわれわれは受け入れる」と表明。
「今回の和解は、ＦＯＸが最高のジャーナリズム基準に継続的にコミットする姿勢を反映するものだ」と付け加えた。

ドミニオン側の首席弁護士ジャスティン・ネルソン氏は記者会見で、「真実が重要だ」と述べ、ＦＯＸの放送が「別世界」を作り出し、
ドミニオンと国に「重大な損害」をもたらしたと指摘した。

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