【中国外相】「中韓関係は困難に直面」 韓国外相との会談で日米との安保協力を牽制

【北京＝三塚聖平】訪中した韓国の趙兌烈（チョ・テヨル）外相は１３日、中国の王毅（おう・き）共産党政治局員兼外相と北京で会談した。韓国外務省は、ソウルで今月下旬の開催を目指す「日中韓サミット」に向け協力を続けることで両外相が一致したと表明した。韓国の聯合ニュースが伝えた。

中国外務省は同日の発表で、日中韓の「協力について意見交換をした」と説明したが、日中韓サミットには直接触れていない。李強（り・きょう）首相が参加するとみられるものの、中国側はまだ明確な参加の意思を示していない。

中国外務省によると、王氏は会談で「近頃、中韓関係は困難や難題に直面している。これは双方の共通利益に合致せず、中国側が望んでいるものでもない」と述べた。韓国の尹錫悦（ユン・ソンニョル）政権が、米国や日本とともに中国への対抗を念頭に置いた安全保障協力を進めていることを牽制した形だ。

王氏は、韓国側に対し「干渉を排除し（中国側と）歩み寄り、中韓関係の健全で安定した発展を力を合わせ推し進めることを望む」と求めた。王氏は「双方は相互利益の協力を深めるべきだ」とも述べ、経済協力の強化を韓国側に呼び掛けた。

中国外務省は、朝鮮半島情勢についても意見交換を行ったと説明している。

産経新聞　2024/5/14 11:42
https://www.sankei.com/article/20240514-GSMH4VSFCZP6HNODQZOPWUF2MM/