「決断と実行」田中角栄氏と同じ　自民党の参院選キャッチコピー

自民党は参院選に向けた新たな政治活動用ポスターを発表した。キャッチコピーの「決断と実行」は、半世紀前の1972年12月の衆院選で自民が使用したものと同じだ。当時の党総裁（首相）は「今太閤」「庶民宰相」と親しまれた田中角栄氏。党職員は「偶然だ。こんなことがあるのか」と驚き、意図的なリバイバルを否定している。

【田中角栄氏が党総裁だった当時のポスター】

　自民の河野太郎広報本部長はポスターを発表した1日の記者会見で、ウクライナ問題や物価高などの課題に「確かな決断と揺るぎない実行が求められている」と説明した。一方、72年に使われたポスターは「コンピューター付きブルドーザー」とも称された田中氏の決断力を前面に出していた。

　田中氏は有権者と直接ふれ合うドブ板選挙を徹底して「選挙の神様」と呼ばれた。だが、日中国交正常化などの実績を掲げ、このポスターで臨んだ72年の衆院選では社会党（当時）や共産党の躍進を許し、自民は議席を減らしている。【小田中大】

https://news.yahoo.co.jp/articles/6c1f73392cf8bfe8927ec510436fb3f747a18c5a