【樺太残留降籏さん】ウクライナから旭川に避難の男性 永住に向け新たに戸籍作る

11月09日　18時43分
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20221109/7000052282.html

太平洋戦争の終戦後、サハリン、もとの樺太で残留を余儀なくされ、その後、暮らしていたウクライナから旭川市に避難している男性の日本国籍が認定され、男性は９日、外国人の在留資格を抹消して旭川市役所で新たに戸籍をつくりました。

ウクライナで暮らしていた降籏英捷さん（７８）はことし３月、ロシアによる軍事侵攻から逃れるため、先に永住帰国した妹が暮らす旭川市に避難し、現在は、一緒に避難した孫と市内の道営住宅で暮らしています。

降籏さんは先月中旬、法務省から「降籏さんの日本国籍を認定した」と連絡を受けたことから、９日、札幌出入国在留管理局の旭川出張所に出向きました。
降籏さんが管理局の職員に「在留カード」を手渡すと穴があけられ、ウクライナ人としての在留資格が抹消されました。

このあと降籏さんは旭川市役所の市民課を訪れ、新たに旭川市に戸籍をつくる手続きを行いました。

降籏さんは「家族の中でいちばん最後に日本に来ましたが、国籍を認められてとてもうれしいです。精神的にも物理的にも支えてくださった皆さんに感謝します」と話していました。

支援にあたる日本サハリン協会によりますと、降籏さんは日本に永住する意向で、９日につくった戸籍の謄本を準備するなど、今後手続きを進めていくということです。