【北海道】 成人式後の集団会食で感染36人に・・・市 「飲食を控えてと注意喚起したが・・・」

今月２日に行われた北海道岩見沢市の成人式後に飲食店で会食した新成人らが
新型コロナウイルスに感染したクラスター（感染者集団）で、感染が拡大している。

９日までに１９人の感染が確認され、１０日に１０人、１１日には７人増え、計３６人となった。

同市は式に出席した新成人ら４２４人に会食参加の有無を聞き取り調査しているが、
このうち２１人とは連絡が取れておらず、さらなる感染拡大が懸念される。

「注意喚起したが」

クラスターは、式終了後にＳＮＳなどによる呼び掛けに応じ、
複数のグループが同市内の居酒屋やスナックをはしごして酒を飲んでいたことがきっかけ。

１カ所に４０人以上が集まっていたグループもあり、マスクを外してカラオケをしたり、
酒の回し飲みをしたりする場面もあった。翌朝まで飲み続けた新成人もいたという。

グループには６人の道職員も含まれており、このうち２人の陽性が確認されている。
また、市職員３人も会食に参加。うち２人は５人以上の飲酒を伴う会食をはしごし、
別の１人は翌３日に５人以上と複数の店で会食をしていた。

３人はＰＣＲ検査で陰性と確認された。市は１７日までの健康観察期間後に３人を厳重注意とする方針。

市は１月に予定していた成人式を道内の感染拡大を受けて延期し、５月２日に「まなみーる・市民会館」で開催した。
式は感染対策を取ったうえで、市内の卒業中学校別に３回に分けて実施。

飲食については「式典前後のクラス会や大勢での飲食を控えて」と事前の式典案内や会場受け付けなどで注意喚起を重ねていた。

ただ、式典や会食に参加していない２０代の女性が、式の後の会食に参加した友人と接触して感染したケースもあり、
感染は広がりを見せているのが実情だ。

同市の松野哲市長は１０日、「できうる限りの感染対策と注意喚起をしたが、感染者が発生したことはじくじたる思い。
市職員には会食を慎むよう徹底したい」と記者団に語った。

道教育委員会によると、道内で当初１月に予定していた成人式を延期して５月の大型連休中に開催したのは、
岩見沢市を含む２５市町村。日程未定の１０市町を含む５７市町村が８月以降の開催を予定している。

５月に開催した岩見沢市以外の自治体も、式の後の会食を控えるよう呼び掛けるなどしていた。

ただ、ある市の担当者が「式典後の行動まで縛ることはできない。
参加者も成人なのだから個々のモラルに期待せざるを得ない」と話すなど、新成人の自覚頼みだったのが実態だ。
https://mainichi.jp/articles/20210512/k00/00m/040/027000c#:~:text=%E9%A3%B2%E9%A3%9F