【社会】SNSで340万いいね 滋賀のローカル教習所がコロナ禍に「最高売上」を達成できたワケ

2022.4.20
Merkmal編集部

滋賀県大津市にある自動車教習所が、新型コロナ禍の2021年に過去最高売上を達成した。大きな起爆剤となったのは、TikTokをはじめとするSNSだった。

総再生回数は1億回超え

　JR東海道本線の瀬田駅から徒歩10分、琵琶湖の南端付近に位置する「月の輪自動車教習所」（滋賀県大津市）が、TikTokでの総再生回数1億回を達成したと発表した。フォロワー数は12万人超、「いいね」は計340万（2022年4月20日現在）。なぜそれほどの反響を集めることができたのか。

　社名は瀬田月輪自動車教習所、設立は1961（昭和36）年。新型コロナ禍の2020年5月からTikTokやYouTubeなどSNSを活用したマーケティングに乗り出した。

「だつりん先生」というアカウント名で、主に「教習所あるある」ネタを投稿している。教習車の中での指導員と教習生の気まずさを描いた投稿は、再生回数680万回・30万いいね を記録した。

　加えて、すでに免許を取得しているSNSユーザーも楽しめる運転のお役立ち情報などもアップ。特に駐車に関する話題に多くの関心が寄せられ、車庫入れの仕方をまとめた投稿には再生回数330万回・18万いいね が集まった。

　TikTokを好む若い世代を中心とした集客に成功し、2021年の普通四輪教習の入所生数は2906人と、コロナ禍ながら2019年比18%増と過去最高の売上高を達成したという。

SNS活用「三つのコツ」とは

　同社によると、SNS活用のコツは次の三つ。

・営業に直接つながるPR動画は投稿しない
・投稿する時間を決めて定期的に行う
・積極的なライブ配信

　教習所の主なターゲットとなる大学生・高校生の世代は、直接的な販促動画は押し売りの印象を抱いてしまうため逆効果。「教習所は怖そう」「指導員に怒られそう」という負のイメージを払しょくするため、明るくほのぼのとしたムードの動画作りに努めた。

　また毎週2回、学生たちの帰宅時間と重なる17時に投稿することで、固定のファンを獲得していった。

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