【北京五輪】IOC最古参のパウンド委員「北京を五輪開催地に選んだことに後悔はない」人権侵害は「知らなかった」

中日スポーツ 12/14(火) 14:32
https://news.yahoo.co.jp/articles/299415c77f4c4129ccbc4f06f443c0d43b4128f3

　国際オリンピック委員会（IOC）の最古参、ディック・パウンド委員は13日、ドイツのラジオ局ドイチェラントフンクの取材に対応。来年2月から北京で開催される冬季五輪・パラリンピックについて「北京を開催地に選んだことに後悔はない」と語り、中国の人権侵害について「好きなだけ非難してもらって結構だが、私ははっきりとは知らなかった」と語った。

　米国は、中国が新疆ウイグル自治区でウイグル族らにジェノサイド（民族大量殺害）を行っているとし、外交使節団を派遣しない“外交的ボイコット”を決定。これに英国、オーストラリア、カナダ、エストニアも追随している。

　「ホスト国が組織された優秀な大会にするという観点において、中国には全く問題はない。非常にいい国で、よく組織された国だ」と同委員。また、「理性的にならなければならない。比較的小さな組織（IOC）にどれほど期待するというのか」と、IOCは国の政治的変化を引き起こす役割は果たさないと強調。さらに「国に開催権を与えることは、われわれがその国の政治目的を支持することの証しではない。スポーツ国家としての重要性と、世界が求めるレベルで大会を組織する能力を基に決定される」と語った。

　IOCのバッハ会長は、失踪問題が取り沙汰される中国の女子テニス選手・彭帥と2度にわたってビデオ通話し、安全を確認したと発表した。IOCは中国政府に忖度（そんたく）しているのでは、との批判について、パウンド委員は11月、「困惑している。ビデオ通話？　見ていない」などと発言し、物議を醸した。