ペダルの踏み間違いで軽乗用車に突っ込まれたガソリンスタンド 従業員は間一髪 店舗は長期休業

9月3日、島根県松江市と鳥取県境港市を結ぶ江島大橋、通称「べた踏み坂」近くにあるガソリンスタンドに、高齢女性が運転する軽乗用車が突っ込む事故がありました。

幸いけが人は出ませんでしたが、店は数か月にわたる休業を余儀なくされています。

澤田祥太記者
「事故のため休業中と書かれたこちらの建物に軽乗用車が突っ込みました。」

事故があったのは9月3日の午後6時過ぎ。
給油のために訪れた高齢者が運転する軽乗用車が、事務所に突っ込みました。

当日勤務していたスタッフは、その時のショックを次のように話します。

事故の時に勤務していたスタッフ
「通常でしたら私はここに座って給油の監視業務をしております。お客様に呼ばれて外に出ていなかったら完全にアウトでした」

ドライバーは給油位置に停車するためブレーキをかけようとして誤ってアクセルペダルを踏み、車は勢いをつけて直前までスタッフがいた事務所に突っ込みました。

事故の時に勤務していたスタッフ
「もう足の震えは止まりませんその日止まりませんでした。もう2度といいですね。こういう体験は」

ペダルの踏み間違いによる事故は、昨年度全国で2853件。
うち半数以上が65歳以上の高齢ドライバーによるもので、社会問題にもなっています。

幸いにもけが人が出なかった今回の事故ですが、スタンドの営業には深刻な影響を及ぼしています。

三光エナジーサービス　二岡宏二　代表取締役
「あの事務所が要はガソリンスタンドの心臓部なんですよ。ですのでPOS（販売管理システム）がもう全損しておりますので、計量器に油を出していいよっていう指示が出せない状態です」

営業再開に必要な機器を揃えるのに時間がかかり、数か月は休業せざるを得ない状況。
平日でも200台以上が利用するという人気のスタンドだけに、客からの問い合わせも絶えません。

三光エナジーサービス　二岡宏二　代表取締役
「（外観は）計量器も全然無傷のままですので、やはり道路を通られる方は『なぜ休業してるのか』というお問い合わせは毎日ございます」

営業再開を待ち望まれていると感じる一方、「購入済みのプリペイドカードはどうなるんだ」と、強く対応を求められることもあるそうです。

運営会社は、灯油の需要が高まるシーズン前、11月下旬の営業再開を目指しています。

三光エナジーサービス　二岡宏二　代表取締役
「とにかく弊社のスタッフ、あと事故起こされた方が怪我がなかったっていうのが不幸中の幸いでした。あとはもう修理して綺麗にしてスタートするだけだと思います」

ちょっとしたミスが大きな影響を与える自動車の運転。
店では同様の事故を防ぐため、新たにガードパイプを設置することにしていますが、ハンドルを握る側の責任と自覚が改めて問われています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a21ce67dccc6bff8b3f35573b212b3bfdedf1b4b