柄谷行人『世界史の構造』 広げた大風呂敷 交換様式を通じて見えてくること:私の謎 回想録

1 : 2025/06/07(土) 09:26:16.99 ID:gtH7hmrP9

『世界史の構造』 広げた大風呂敷 交換様式を通じて見えてくること:私の謎 柄谷行人回想録
5/29(木) 14:00 好書好日
https://book.asahi.com/jinbun/article/15756518

 柄谷行人さん(83)は、戦後長きにわたって国内外の批評・思想に大きな影響を与えてきた。柄谷行人はどこからやってきて、いかにして柄谷行人になったのか――。そのルーツから現在までを聞く連載の第26回。(聞き手・滝沢文那)

交換様式
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――2010年に刊行された『世界史の構造』は、柄谷さんの理論的な到達点ですね。

柄谷 交換様式論をはじめて全面的に展開したという意味ではそうですね。交換の力が働いている、そしてそれが資本主義や国家をつくっている。それは、これまで誰もいったことがないことだと思います。この交換の力を見ることなしに、社会を理解することはできないし、社会の限界を超える道を見出すこともできない。『世界史の構造』では、交換の力が歴史を通じて働いてきたことを示しました。

《『世界史の構造』は、柄谷さんの代表作の一つ。「本書は、交換様式から社会構成体の歴史を見直すことによって、現在の資本=ネーション=国家を超える展望を開こうとする企てである」(序文)。柄谷さん独自の交換様式は、四つに分類され、A=贈与と返礼の互酬、B=支配と保護による略取と再分配、C=貨幣と商品による商品交換、DはAを高次元で回復したもので、自由と平等を担保した未来社会の原理とされる。『世界史の構造』では、定住によって交換様式Aに基づく氏族社会が生まれ、交換様式Bが前面に出る封建的な国家が出現し、資本主義の発展で交換様式Cが支配的な現代の社会へといたる過程をたどっていく。その先に、交換様式Dの実現としての世界共和国を構想する》

――2001年の『トランスクリティーク』から約10年後の『世界史の構造』までの間に、どんな変化があったのでしょうか。

柄谷 交換様式の理論を完成させることで、頭がいっぱいだったように思います。その間、情勢的には、ただでさえ衰退していた左翼がもっと衰退した。友人だったサイードやデリダが立て続けに亡くなって、一つの時代が終わったことを実感した、そんな時期でした。

生産様式が変わっても変わらないもの

反移民・難民を掲げるドイツの右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」は、2月の総選挙で第2党に躍進。選挙集会には、米起業家のイーロン・マスク氏もオンライン参加した=1月25日、ドイツ東部ハレ、寺西和男撮影

柄谷 僕はいわゆるマルクス主義者ではない。マルクス主義のスタンダードである生産様式論を支持したことがない。しかし、『資本論』の著者としてのマルクスは、交換様式論の生みの親だし、『資本論』にはまだまだいろいろな可能性がある。『資本論』以外にはありません。

 あらためていうと、交換様式論は、“交換”という観点から社会を把握する理論です。僕はこれを、マルクス主義理論の本質だとされている生産様式論に代わるものとして着想しました。実は、生産様式論は、マルクス主義だけのものではなくて、世間一般にも浸透しているんです。もちろん、その起源は完全に忘れられているけど。

――どういうことでしょうか。

柄谷 通俗化した生産様式論の例を挙げましょう。たとえば、AIや宇宙開発などの新しい技術――これは生産力の発展です――が根本的に世界を変えるという、昨今しきりと議論されている考えがそれです。SNSが新しい共同性を築く、といった考えもそうです。これらは生産様式論の観点に立つ発想なんです。生産様式が変わることで社会の様相や個人の生活が大きく変わることは、疑いようのない事実ではありますよ。しかし、生産様式がいくら変わろうとも交換様式は変わらないんです。そのことが、完全に見逃されています。資本主義経済(C)と国家(B)という支配的な交換様式は、AIがいくら浸透しても全く揺らぎませんから。

 ついでに言うと、現代社会においてはモノではなく情報が主流の商品になっているから、『資本論』では現実をとらえられなくなっている、というようなことがよく主張されています。しかし、情報であろうとAIであろうと、それらは資本蓄積にとって都合のよい新たな「差異」であるにすぎない。だから、完全に『資本論』の議論の想定内です。戦争や格差をはじめとする問題を打破するためには、生産様式ではなく交換様式を見なければらちがあきません。

2 : 2025/06/07(土) 09:26:43.83 ID:gtH7hmrP9
>>1

――マルクス主義が崩壊した後、各国で勢力を伸ばしたのは社会民主主義でした。今もこれに希望を見出す人が多いと思いますが、柄谷さんは一貫して否定的ですね。

柄谷 社会民主主義は、議会政治を通じて社会的な平等や公正を実現しようというもので、それなりに成功をおさめたように見えます。しかし、ここには国家と資本への批判がない。だから、経済と政情が安定しているときにはよくても、危機になったらすぐに国家主義とか排外主義に走ることになる。最近のドイツや北欧にも、そういう傾向が出てきましたよね。

――なるほど。国家の恐ろしさへの認識が不十分だという点では、社会民主主義もマルクス主義と同じではないか、と。

柄谷 資本と国家の恐ろしさについては、誰も考えていませんね。ほとんどの人は、その範囲内でやっていくことしか考えていなくて、それを超えるなんていう発想は嫌いなのでしょう。マルクス主義者も、国家権力をとって資本主義を制御すれば、自然と国家もなくなると考えた。だけど、そんなわけはない。彼らの国家認識の甘さは、国家を、生産様式という経済的下部構造の上部構造として見たことに発している。そうしたマルクス主義の問題を是正するためには、マルクス自身が『資本論』で見出した、交換から来る力を見るしかないと思った。交換様式にしか可能性がない、と。

(※以下略、全文は引用元サイトをご覧ください。)

3 : 2025/06/07(土) 09:28:18.88 ID:GQWDuaeD0
>>1
これを芸スポ板に立てる意味は?
ってか芸能とスポーツは板分けろよ
4 : 2025/06/07(土) 09:33:06.68 ID:lt3AoYkf0
>>1
読ませてもらった
インテリって視野を狭くしてバカになるんだな
5 : 2025/06/07(土) 09:38:06.35 ID:uupaGcyy0
「繰り返して言うが」
6 : 2025/06/07(土) 09:42:00.48 ID:HIkpE5Ky0
貨幣の先にある交換様式Dの到来はもうすぐだよな
お前らそれまで頑張れよ
7 : 2025/06/07(土) 09:42:24.64 ID:5UotQbdG0
将棋・株式投資の桐谷広人スレかと思った。
8 : 2025/06/07(土) 09:54:05.45 ID:7ydWTVc90
株主と正社員の権利を半々にした株式社員会社を作って、法人税で株式会社より優遇すべき。
総会で総株式と全正社員の議決権を半々にして、正社員が役員の選任や報酬、その他の重要事項の議決権の半分を持つべき。
株式会社は、資本不足時代の産物。
現代は資本余りの時代で従業員の給料が少ない。株主の権利を弱めて、社員の権利を強化した会社制度を作って、中産階級の復活、貧富の格差を解消すべき。
17 : 2025/06/07(土) 12:04:43.18 ID:1TVL6sOD0
>>8
合同会社がそれに近い気がするけど
社員増えるたびに定款の書き直しが必要なのでそれはそれで面倒ですが
9 : 2025/06/07(土) 10:03:38.41 ID:hU8UXXNn0
もう疎外はまったく通用しないことをようやく認めて、次は
自分がさもいいものを持ってるようなふりを始めた。それが交換というわけか。
11 : 2025/06/07(土) 10:34:28.95 ID:aWtY5zUq0
社会民主主義の主な特徴
資本主義経済のもたらす格差や貧困などの社会問題を、議会を通じた政策(社会保障や福祉政策)によって解決しようとします。
革命や暴力ではなく、選挙や議会などの民主的手続きを重視します。
経済格差の縮小や、すべての人々の生活保障を国家の責任で実現することを目指します。
混合経済(市場経済+国家による規制・再分配)を支持し、労働者階級や社会的弱者の利益を守ることを重視します。
政教分離や世俗主義を基本とし、個人の権利や自由も重視します。
12 : 2025/06/07(土) 10:43:02.73 ID:AIuC4jWq0
世界史の構造はIQ120以下の人には理解できない
13 : 2025/06/07(土) 10:43:29.08 ID:AIuC4jWq0
人は自分が理解できないことを批判する
14 : 2025/06/07(土) 10:44:25.18 ID:yLgaE6Vj0
このスレは伸びない
15 : 2025/06/07(土) 10:46:08.20 ID:3b94z9P50
柄谷って読んでて面白いよな、意味は分からないが
蓮実もそう
理解出来るものは結局大したこと言ってないんだよ
16 : 2025/06/07(土) 10:49:43.65 ID:FfzxRhEr0
柄谷行人て尼崎の人だったんだ、本名善男かよ
19 : 2025/06/07(土) 12:34:22.37 ID:gGO+EYux0
交換様式についてはヒッピームーヴメントの頃から言われてた
人間の欲望の構造が交換様式への転換を許さないんだよ
それだけのことなんだ
20 : 2025/06/07(土) 12:35:11.22 ID:RcBYmYTo0
まだ生きてたのか。
21 : 2025/06/07(土) 12:52:00.79 ID:T+9XCd1m0
芸スポで柄谷行人を読んでる奴いるのか?

読書は必要なのか?ネットがあればいいと議論になるのが芸スポだぞ

22 : 2025/06/07(土) 13:02:37.51 ID:qviz55sv0
>>21
5ちゃんは氷河期が多いから読んでるのは少なからずいるだろ
俺はトランスクリティークが分厚すぎて挫折したが講談社学術文庫のはかなり読んでるよ
まあ20年以上前の話だが
23 : 2025/06/07(土) 13:05:48.43 ID:qviz55sv0
そもそも柄谷行人って思想書とか哲学書の割にはかなり読みやすいし面白く感じるんだよ
福田和也が柄谷行人の凄さはその内容じゃなくて生の思考がその場で展開されるような文体だって言ってたけど本当にそうだと思う
24 : 2025/06/07(土) 13:16:38.96 ID:gGO+EYux0
若い頃はハマったけど
不確定性原理なんて比喩にしても滅茶苦茶な使い方だった
それをみんなが真似して使ってカオスだったあの時代
25 : 2025/06/07(土) 14:17:54.00 ID:/nOpWBJG0
地域通貨詐欺でおなじみ
27 : 2025/06/07(土) 14:20:33.52 ID:/nOpWBJG0
くじ引きで国会議員を選ぶべきだという理論だけは説得力があった

世襲議員が世襲議員のための利権政治をやってるより、日本国民の生活がマシになるという

28 : 2025/06/07(土) 14:22:49.28 ID:FfzxRhEr0
親戚国会議員でくじ当たったようなものだけどそうかも、裁判員裁判の裁判員みたいに拾えない層の人を議員にした方がいいかも
30 : 2025/06/07(土) 15:01:27.60 ID:KbnxYa2K0
柄谷行人は当時は海外で読まれてない、所詮国内だけとか悪口言われてたけど、今になると台湾人のオードリータンとかが読んでたりしてんのな
31 : 2025/06/07(土) 15:04:37.74 ID:qviz55sv0
>>30
バーグルエン賞取ってもうそんな批判もできないような存在になった

コメント

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