石破首相は5キロ3000円台実現しなければ「責任をとる」と語った、その実現に向けては、コメ輸入を拡大する必要があるのではないか

主食であるコメの入手に多くの人が苦労している中での軽率な発言だった。農政を担う資格を疑われても仕方がない。辞任は当然だ。

江藤拓農相が自らの不適切な発言の責任を取るとして石破首相に辞表を提出し、首相が受理した。事実上の更迭と言える。

江藤氏は１８日、佐賀市での自民党の会合で「コメは買ったことがない。支援者がたくさんくださる。売るほどある」と述べた。

翌日には発言を撤回したが、「ウケを狙って言った」「売るほどある、は（江藤氏の地元の）宮崎弁的な言い方だ」といった釈明にも批判が集まった。

米価が高騰し始めた昨夏以降、農政は迷走している。農林水産省は、新米が出回れば米価は下がると説明していたが、今も高騰が続いている。

備蓄米が放出された後も、効果は上がっていない。

備蓄米の小売店などへの流通量は、放出量の１割にとどまっている。卸売業者などの段階で、目詰まりが起きているという。

消費者が農政に対する不信感を強める中、コメ不足の解消や価格の抑制に指導力を発揮すべき立場にあった江藤氏が、国民感情を逆なでするような失言をしていては話にならない。

首相の対応は後手に回った。いったんは江藤氏を続投させる方針だったが、主要な野党が農相不信任案を提出する方向に傾くと、すぐさま更迭に 舵を切った。

石破政権は少数与党のため、野党が一致すれば不信任案は可決される可能性が高かった。ただ、閣僚不信任案に法的拘束力はない。首相は本気で江藤氏を守るつもりだったのかも疑いたくなる。

首相は後任の農相に小泉進次郎氏を充てた。農政を立て直せるか、小泉氏の手腕が問われる。

首相はまた、党首討論で、現在５キロ・グラムあたり４２００円台の店頭価格を「３０００円台でなければならない」と述べた。実現しなければ政府として「責任をとる」とも語った。具体的な価格水準にまで言及するのは異例だ。

その実現に向けては、まず緊急措置として輸入を拡大する必要があるのではないか。

農相更迭　コメ政策の迷走を早く止めよ

【読売新聞】　主食であるコメの入手に多くの人が苦労している中での軽率な発言だった。農政を担う資格を疑われても仕方がない。辞任は当然だ。江藤拓農相が自らの不適切な発言の責任を取るとして石破首相に辞表を提出し、首相が受理した。事実上の

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