【米韓】　米国「ヤンセン製ワクチンは韓米連合軍の準備態勢用」、韓国統一相「訓練を留保してほしい」

■8月に連合訓練が再開されるかに関心

先月の韓米首脳会談で米国が提供を約束したコロナ・ワクチンが5日午前0時40分、京畿道城南市のソウル空港に到着した。

韓国空軍の多目的空中給油輸送機（KC-330）が前日正午にカリフォルニアの空軍基地でヤンセン製ワクチン101万人接種分を積んで離陸してから12時間40分後のことだった。

ワクチンの到着を見守った米国のロバート・ラブソン駐韓大使代理は「このワクチンは韓国軍だけではなく、軍に関係する民間の従事者にも接種される予定だ」「韓米連合軍の準備態勢維持にプラスになるだろう」とコメントした。

米国務省のプライス報道官も前日、ツイッターにワクチンが輸送機に積み込まれる様子を撮影した3枚の写真を掲載し「韓米両国軍の安全と準備態勢を保証することになる」とツイートした。

米国のバイデン大統領は先月21日、韓米首脳会談後の共同記者会見で「（在韓）米軍と交流する55万人の韓国軍全員に安全なワクチン接種を提供するだろう」「これは彼ら（韓国軍）だけでなく米軍のためでもある」と述べた。

米ホワイトハウスのサリバン国家安保補佐官は3日のブリーフィングで「韓国の事情は特別だ。（ワクチン支援の）目的は米軍および米軍と共に服務する兵力を守ることにある」と説明した。

このように米国政府が「ヤンセン製ワクチンは軍のため」と強調し「韓米連合準備態勢のため」としたことについて外交関係者の間からは「8月の韓米連合訓練の再開を念頭に置いたものだ」との見方が出ている。

米国は2018年6月の米朝首脳会談後、廃止あるいは縮小された連合訓練を正常化したい考えを伝えてきたが、韓国側はコロナの感染状況などを理由に訓練の正常化に消極的だったという。

これについて韓国統一部（省に相当、以下同じ）の李仁栄（イ・インヨン）長官は6日、KBS放送の番組に出演した際「閣僚入りする前はそれ（連合訓練）を留保、先送り、縮小・調整してほしいとの意見を何度も伝えた。今も同じ気持ちだ」と述べた。

またコロナの感染状況と東京オリンピックについては「（韓国）政府は最大限柔軟に政治的な調整過程を持たねばならない」との考えを示した。

韓国外交部の鄭義溶（チョン・ウィヨン）長官は先月28日の国会外交統一委員会で、「米国からのワクチン支援は韓米連合訓練正常化のため」との見方について「趣旨はそうではない」と証言した。

朝鮮日報日本語版/2021/06/07 10:01
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