ﾀﾘﾊﾞﾝはなぜ女性の就労を禁止したのか？危険だから　あれ？誰かがｱﾌｶﾞﾝは平和になったって言ってたよ

タリバンのカーブル市長がついに、「女は働くな、家にいろ」と命令しました。
https://www.bbc.com/japanese/58620721
ご覧になればわかるように、カーブル市長は女性の就労を完全に禁じたわけではありません。
「女しかできない仕事」は女がやっていいと言っています。
「女しかできない仕事」の具体例として挙げられているのが、
女子トイレの掃除。「例えば、男性が入れない市内の女性用トイレで女性が働いている」と市長は言っています。
カブール市長によると、3000人の自治体職員のうち約3分の1が女性だそうです。しかし働けるのは、女子トイレの掃除など女しかできない仕事に従事している女だけだ、ということ。
これ、私、もう何度も何度も言ってますが、タリバンがやってるのはイスラム法統治です。イスラム法というのは神の法であり、神は男女のそれぞれにふさわしい役割を与えたとイスラムでは考えます。
ジェンダーフリーの正反対です。
じゃあ女の仕事は何かというと、家事と育児です。男の仕事は外で働いてカネを稼いで、妻と子を養うこと。
だから基本的に、女は家にいなければならないわけです。
さらに男女は混じり合ってはならないというのが神の命令です。だから社会では男女は隔離されていなければならないと考える。学校も職場も、社会全体がそうです。
タリバンはこのイスラム法の規定を適用している。だから当然、女性の自治体職員のほとんどはもう仕事ができなくなるわけです。銀行で働いていた女性が家に帰れ、もう仕事にくるなと命じられたり、女性問題省で働いていた女性が締め出されたり、メディアで働いていた女性が建物に入るのを禁じられたり、これまでもこういった「現象」は多く報じられてきました。
しかしタリバンは、女の就労禁止！と公に言うと国際社会の反発が大きいことを知っているので、これは暫定措置だと主張し続けています。

https://note.com/iiyamaakari/n/n26cf7b5be66e

関連
https://twitter.com/IiyamaAkari/status/1440317833041223690
日本の「フェミニスト」の女性観は、タリバンなどイスラム原理主義者のそれに酷似している。イスラム原理主義者は、女は全身が性的存在であり、男は女を見たらたちまち欲情するので、女は全身を覆い隠さなければならないと信じる。フェミニストが目指すのは、タリバン同様の全体主義社会なのだろう。

男性が就くことのできるポジションについていた女性には、状況が正常化するまで家にいるようにと言った。彼女たちの給料は支払われる。
これ、前も言いましたけど、１９９６年にタリバンが政権を取った時も同じことを言っていたわけです。今は危ない、治安が安定したら女も外出できるし働けると、対外的には言っていた。

しかし実際には、そんな日はこなかったわけです。
まだ危ない、と言い続けていれば、いつまでたっても女を家に閉じ込めておくことができる。昔と同じことをタリバンはやってるわけです。
あれ、おかしいですね、先日、上智大学の東大先生（ひがし・だいせんせい）は、アフガンはタリバンが制圧して平和になったっていってましたよね。
おかしいですねえ、でもタリバンはまだ危ないっていってるんですよ。だから女は外に出るな、と。

たとえばですね、先日もアフガンのジャララバードで複数回の爆発があって、タリバンの車両が狙われたりし、複数の人が死にました。

これについては昨夜イスラム国が、犯行声明を出しています。

これによるとイスラム国は、ジャララバードで7回連続攻撃を実行し、それによってタリバン兵35人を死傷せしめたとのこと。
いやーーーーーー、実に平和そのものですね、東大先生のおっしゃるとおりです。
そういえば、先日朝日が「ペシャワール会が農業支援再開　『安全を確認』」っていう記事を出していましたが、ペシャワール会っていうのはまさに例の中村哲さんがやっていた団体で、これが活動しているのが主にナンガルハル州です。
イスラム国が７連続テロをやってのけたのも、まさにこのナンガルハル州です。
ナンガルハル州はもともと、イスラム国ホラサン州の拠点なんですよね。タリバンが政権を取ってから1ヶ月くらいはおとなしくしていましたが、ここへきて急にどーーーん！とやらかしたわけです。これからどんどん、テロやってきますよ、タリバン殺していきますよという宣言ですね。

ペシャワール会の人、なにをもって「安全を確認」したんでしょうか。私には全然わかりませんね。アフガンの中でももっとも安全が確認できないところがナンガルハル州だと思うのですが。