衆院憲法審　今国会初討議へ　改憲原案集約急ぐ自民　立民は慎重な姿勢堅持

衆院憲法審　今国会初討議へ　改憲原案集約急ぐ自民　立民は慎重な姿勢堅持　議員任期延長巡る論議が焦点

　衆院憲法審査会は2日、今国会で初めての討議を行う。自民党や日本維新の会などの改憲勢力は、昨年の臨時国会で論点整理をまとめた緊急事態条項の新設を軸に、来年前半までの国会発議をにらんで意見集約を急ぐ考え。立憲民主などリベラル系の野党は改憲勢力に対抗し、政府が保有を決めた敵基地攻撃能力（反撃能力）や、先進7カ国（G7）で唯一認めていない同性婚などを取り上げ、憲法との整合性を追及する構えだ。　（佐藤裕介、曽田晋太郎）
　先月26日に開かれた自民党大会。岸田文雄首相（党総裁）は演説で、安倍政権下で2018年に党が決めた自衛隊明記などの改憲４項目に触れ「時代は憲法の早期改正を求めている。野党の力も借りながら、国会の場における議論を一層積極的に行っていく」と力を込めた。
◆首相、24年9月までの改憲実現訴えるが
　首相は24年9月までの総裁任期中の改憲実現を訴えているが、国民との対話を通じて機運を高めるなどと穏当な主張を繰り返していた。従来より踏み込んだ発言の真意について、ある安倍派議員は「来年の通常国会を発議の期限に設定した」と受け止めた。
　改憲を実現させる国民投票を実施するには、衆参両院の本会議でそれぞれ3分の2以上の賛成で原案を可決し、発議する必要がある。自民党は2日の衆院憲法審を皮切りに、原案作成に向けた意見集約を加速させる方針だが、合意形成が最も容易だと判断しているのが緊急事態条項の新設だ。

　緊急事態条項は有事に際し、平時と異なる対応を認める根拠となる。内閣の判断だけで法律を制定できる「緊急政令」や、予算執行を可能とする「緊急財政処分」、憲法で衆院4年、参院6年と定められている議員任期を延長できる規定などが議論されてきた。
　中でも改憲勢力の足並みがそろっているのは、議員任期の延長だ。自民、公明の与党と維新、国民民主、無所属議員でつくる「有志の会」の野党は、任期を迎えても選挙ができない具体的な状況について（1）大規模自然災害（2）テロ・内乱（3）感染症まん延（4）国家有事?とすることで一致している。この四党一会派の議席数は衆参ともに3分の2を上回る7割超に達しており「数の力」で議論を前進させようとする可能性もある。
◆立民は憲法の理念に照らした政権のあり方問う
　立民は、改憲を前提にした議論に慎重な姿勢を堅持。憲法の理念に照らした岸田政権のあり方を問うことに力点を置く。
　一つは、元首相秘書官による差別発言を機に、法制上の不備が焦点に浮上した性的少数者（LGBTQ）の人権保障に関する問題。同性婚などを認めない現行法と、法の下の平等や幸福追求権を定めた憲法との関係などが論点になる。敵基地攻撃能力の保有を巡っても、戦争の放棄や戦力不保持をうたう憲法九条に合致しているかどうかなどをただす方向だ。◆昨年24回議論　改憲勢力のペースで進む
　衆院憲法審は昨年、過去最多の24回開かれ、改憲勢力のペースで議論が進んだ。立民憲法調査会長の中川正春衆院議員は取材に「われわれは『論憲』を掲げている。改憲によって、政権に権力を集中させることを目指す自民党とは対峙たいじしていく」と強調した。
東京新聞　2023年3月2日 06時00分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/234012

出自開示を義務化へ

なりすまし帰化違法だよ

すっかり護憲派になったわ
自民党下野してから改正論議しよう

だからずっとできないんだよ