暴力団自称し池袋暴走事故遺族へ殺害予告電話　警視庁が捜査

平成３１年、東京・池袋で母子２人が亡くなった乗用車暴走事故の遺族、松永拓也さん（３７）が、警視庁あてに暴力団員を名乗る男から「近いうちに56す」などと脅す内容の電話を受けたとして、同庁に被害届を提出し、受理されていたことが２０日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁は暴力行為処罰法違反の疑いで捜査している。

捜査関係者によると、電話は１０月２８日に警視庁にあり、暴力団員を自称する男が「年のいった人にお金を払わせるのはおかしい」「近いうちに56す」などと話していたという。警視庁から連絡を受けた松永さんが今月１６日、目白署に被害届を提出し、受理された。

電話の前日には、事故車両を運転していた旧通産省工業技術院元院長、飯塚幸三受刑者（９２）＝禁錮５年の実刑確定＝らに対し、東京地裁が松永さんら遺族への計約１億４千万円の賠償＝確定＝を命じていた。

事故は平成３１年４月１９日に発生。飯塚受刑者の車が交差点に進入し、松永さんの妻、真菜さん＝当時（３１）＝と長女の莉子ちゃん＝同（３）＝が死亡、９人が重軽傷を負った。
https://www.sankei.com/article/20231120-G6GYD5YRIVN4XFVI4NFY7O46ME/