小澤征爾さん死去を各国メディア速報　米ＮＹＴ紙「偏見を払拭することに貢献」

https://news.yahoo.co.jp/articles/7b3ffc73e4be58353fda41b574fee935379cf291

小澤征爾さん死去を各国メディア速報　米ＮＹＴ紙「偏見を払拭することに貢献」

　世界的指揮者・小澤征爾さんが亡くなったことを各国メディアも大きく報じている。

　2002年まで29年間音楽監督を務めた米ボストン交響楽団の地元紙ボストン・グローブは、「ボストン交響楽団の先駆者的音楽監督、小澤征爾さん88歳で死去」との見出しで速報し、同氏を知る関係者の話を伝えた。

　米紙ニューヨーク・タイムズは「魅惑的で変革的な指揮者だった」とし、広範囲にツアーを行い、欧米人が持っていた「東アジアのクラシック音楽家に対する偏見を払拭することに貢献した」と評した。

　香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストも「日本の指揮者の先駆者、小沢征爾氏心不全のため88歳で死去」との見出しで伝え、小澤さんが少年時代、2つの大きな愛情を注いだのはピアノとラグビーだったと記事の中で説明した。

「10代の頃、将来マエストロと称されることになる少年は、ピアニストになる宿命を背負いながら、ピアノ教師である母親に禁止されたラグビーに情熱を燃やした」という。

　同紙は「母親のいいつけに背き、ラグビーに夢中になった小澤少年は試合中に人差し指を骨折。コンサートピアニストへの夢は突如、絶たれた」とし、「そこで指揮者になる道が現れた」との逸話を紹介した。

　ロイター通信は、小澤さんを「世界で最も知られた指揮者」とし、その死を速報。「ふさふさの髪と笑顔は、特に米国で聴衆を魅了し、ボストン交響楽団の音楽監督としての在職期間はほぼ30年にも及んだ」と伝えた。

小澤征爾の父「小澤開作」は、「満洲国協和会」の創設者の一人で、満洲国を日本人・漢人・朝鮮人・満洲人・蒙古人が共和して暮らす「五族共和」に基づいた国家にしようという強い理想を抱いていました。

また、警察や関東軍を動かす力を持ち、「満洲事変」の立役者であった「板垣征四郎」や「石原完爾」とは同志の関係で、この２人の名にちなんで、自身の息子に「征爾（せいじ）」という名をつけたそうです。