バイデンじいさん出馬宣言

【ワシントン＝大内清】米民主党のバイデン大統領（８０）は２５日、動画声明を発表し、再選を目指して来年１１月の大統領選に出馬すると正式に表明した。野党・共和党では３月末に刑事訴追されたトランプ前大統領（７６）が候補者指名争いを優勢に進める半面、ライバルと目される南部フロリダ州のデサンティス知事（４４）の参戦表明が近いとの観測もあり、選挙戦の構図はなおも見通せない。

バイデン氏は陣営のウェブサイトで公表した約３分間の動画で「民主主義のために闘うことが１期目の仕事だった」とした上で、トランプ氏の支持勢力が個人の自由や権利を脅かしていると批判。「仕事をやり遂げよう」と述べ、２期目に向けた支持を訴えた。バイデン氏は同日午後にワシントン市内の会合で演説し、看板政策である国内インフラ投資の実績などを訴える見通しだ。

高齢のバイデン氏を巡っては健康不安もささやかれるが、民主党では、トランプ氏が共和党の指名争いを制した場合、同氏の返り咲きを阻止できる可能性が最も高いのはバイデン氏だとの声が強い。米政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の集計によると２４日現在のバイデン氏の支持率は４２・６％で不支持率を１１・３ポイント下回っている。

民主党ではほかにもケネディ元大統領のおいのロバート・ケネディ・ジュニア氏ら２人が指名争いに名乗りを上げているが、いずれもバイデン氏を脅かす存在とはみなされていない。

https://www.sankei.com/article/20230425-3K6SZB7Y65P5THJJ53VPQY5L5E/