テレビ局内にも捏造報道するネトウヨがいた！【韓国】

　2019年、GSOMIA(日韓軍事情報包括保護協定)破棄の問題や貿易摩擦などがあって日韓関係が悪化、両国を往来する人も激減した時期がありました。しかも「韓国内では反日の気分が盛り上がっている」といった報道が相次ぎました。

　ある局は、それを「絵」にしたかったのでしょう。カメラクルーを空港に派遣し、ソウルから飛行機が到着するたびに、韓国帰りの日本人観光客へカメラとマイクを向けたわけです。「韓国はどうでしたか？　怖い思いをしませんでしたか？」と質問をぶつける。ところが、局が期待する返答がまったくなかったそうなんです。

　そのころ観光客の主体はK-POPファンの女性ですから、韓国を楽しむための術を知っている。偏見なく街に飛び出し、十分に堪能して帰国する人が多い。だからこそ「楽しかったです」といった答えばかりになってしまった。まあ、当然と言えば当然です。私も同時期に韓国に出向いて取材していますが、少なくとも日本人観光客を敵視するような雰囲気などまるで感じませんでした。すると、クルーのひとりが苛立ってきて、「こんなんじゃ放映できないよ」と言い出したそうです。

　そんなとき、たまたま釜山から到着した便があった。釜山便はもともと乗客がそれほど多くない。時期が時期ですから、この日の釜山便はいつも以上に空席だらけだった。その便を利用した日本人観光客が到着ゲートから出てきた際、それまでと同じようにクルーが取り囲む。韓国の感想を訊かれた乗客のひとりは「飛行機のなかがガラガラに空いていたので怖かった」と話しました。

　これは使えると、スタッフは思ったのでしょう。その日の夜、ニュースで放映されたのは、この乗客の姿です。しかも「飛行機のなかがガラガラに空いていたので」の発言部分はカットされ、たんに「怖かった」という言葉だけが流されました。

　この一部始終を知る立場にあった記者は、あきれ顔で私に訴えました。

　「差別や偏見はもちろんですが、捏造といってもよいでしょう」

　本当にそのとおりだと思います。これらスタッフや、関西テレビで差別発言を擁護した社員が、みな【ネトウヨ】だというわけでもないと思います。

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https://news.yahoo.co.jp/articles/5d36c40075432341bc83e178034601d03d890b0a?page=2