【野球】退任発表の吉井監督が涙「嫌な思いをさせて申し訳ない」 ファンに”謝罪”…最下位は「全て私の責任」

「本当はもうちょっとやりたかったんですけど…今日で監督辞めます」

■ソフトバンク 5ー2 ロッテ（5日・ZOZOマリン）

ロッテは5日、本拠地ZOZOマリンスタジアムでのソフトバンク戦でシーズン最終戦を迎えた。この日、退任発表を行った吉井理人監督はファンに対して「嫌な思いをさせて申し訳ない」と涙ながらに語った。

試合を終え、最終戦セレモニーを迎えた吉井監督は「最終戦にこんなに来てくれてありがとうございます。ホークスファンのみなさん、優勝おめでとうございます」と挨拶。その後、数秒言葉に詰まり、目に涙を浮かべた。「ファンのみなさんには本当に嫌な思いをさせて申し訳ありません」と“謝罪”した。

「スタッフ、コーチたちにも本当に嫌な思いをさせて申し訳ありません。結果は全て私の責任です」。吉井監督は「本当はもうちょっとやりたかったんですけど……今日で監督辞めます」とファンの前で報告した。

3年間を振り返り、「それぞれのシーズンに色があって。今シーズン最下位だったんですけど、楽しい3年間でした」。チームは低迷したものの、ルーキーや若手の“初”を見守り、指揮官は笑顔を見せた。中でも場内が沸いたのは“吉井節”が飛び出した時だった。「友杉が安田よりも先にホームランを打ったのも楽しかったです。すいません、不謹慎ですね」とニヤリとした。

「私はマリーンズファンにあんまり好かれていないと思ったんですけど、こんなにたくさん声援をしてくれて本当に感謝しています」と感慨深い様子を見せた。また、選手に対して「あなたたちには希望しかありません。自分の可能性に大いに期待して、来シーズン頑張ってください」とエールを送った。

最後に「今シーズンの不甲斐ないゲームの責任と、最後まで声援を送ってくださったお詫びと感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございました」と脱帽して深々とお辞儀した。挨拶を終えると、満員のロッテファンからは「吉井！　吉井！」コールが送られた。場内を一周する際も、吉井監督への声援が止むことはなかった。

吉井監督は2023年からロッテを指揮し、就任1年は2位に入った。昨季も3位で2年連続のAクラス入り。しかし、佐々木朗希投手がドジャースに移籍した今季はシーズン序盤から低迷し、チームは2017年以来8年ぶり最下位となった。この日球団は吉井監督から4日までに辞任の申し出があり、受理したと発表。後任人事については未定としている。

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