【論説】コロナ制限無しのＧＷ　 感染再拡大視野に対策を

【論説】３年ぶりに政府が国民へ行動制限を求めないゴールデンウイーク（ＧＷ）が終わりを迎えている。
観光地やイベント会場などは予想以上の人混みとなったとの報道が専らだ。

日本が欧米のように新型コロナウイルスとの「共生」へと転換を目指すなら、やむを得ない光景ともいえる。

一方で「緩みすぎ」との印象を持った人も少なくないはずだ。
人の移動、交流が盛んになる以上、連休の後には感染者数が一定程度再拡大するのは避けて通れないだろう。

一人一人がどんなに感染リスクの高い状況を見極め、自らを厳しく律したとしても、
大いに羽を伸ばす中で感染リスクが高まるのは否定できない。

現に、福井県内の１日当たりの新規感染者数は３日連続で２００人を上回り増加傾向にある。
東京など大都市圏を中心に感染者数は減少傾向にあるものの、一部の地方では逆に増加し「第７波」の懸念も拭えない。

日本の人口のほぼ半分の韓国では制限を緩めた結果、３月に１日当たりの感染者数が６０万人超に上ったことは記憶に新しい。

欧州連合（ＥＵ）各国ではマスクの着用義務などの規制を撤廃、または緩和し米国もほぼ全地域が屋内で一律にマスク着用を推奨する対象から外れている。

背景には、ＥＵ人口の６０～８０％が感染したと推定され、米国も人口の５８％、子どもに限れば７５％が既に感染したとの推計があるからだ。
ただ、そんな中でも再流行の可能性に備え、「今後も警戒を続ける必要はある」（フォンデアライエン欧州委員長）としている。

集団免疫の上で欧米レベルに程遠い日本は、医療逼迫を招かないよう対策を継続する必要がある。
とりわけ、厚生労働省が打ち出した、６０歳以上と基礎疾患のある人などを対象としたワクチン４回目接種を確実に進めなければならない。

３回目接種から５カ月以上の間隔をあけて実施するとしており、今月末にも開始される見通しという。

懸念されるのは、基礎疾患のある人、体格指数（ＢＭＩ）３０以上の人などは把握するのが簡単ではないことだ。
自治体が医療機関などと連携したとしても特定には無理がある。政府が主導し接種券送付など具体的な作業手順を早急に詰めるべきだ。

並行して、若い世代への３回目接種の推奨も欠かせない。

加えて、疑問視されるのが感染者に直接対応しなければならない医療、介護従事者らも６０歳未満なら除外される点だ。
厚労省に助言する専門家からも除外への異論が相次いだという。

病院や高齢者施設にウイルスを持ち込むルートを断つためにも、こうした関係者を対象に加えるよう再検討する必要があろう。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/1545623#:~:text=%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3

ワクチンが問題だ(爆笑)