【東京新聞】「性別確認に相手のパンツの中を見ますか」法整備の一方、増えたデマや中傷 トランスジェンダー区議が抱く危機感

2023年は性的少数者（LGBTQ）を巡る人権課題の解決に向け大きな動きがあった。理解増進法が施行されたほか、性同一性障害特例法の規定について最高裁の違憲判断が出された。その注目度が増す一方で、交流サイト（SNS）などでは関連するデマや誹謗（ひぼう）中傷も過激化する。20年前から東京都世田谷区議を務めるトランスジェンダーの上川あやさん（55）は「根拠のない言説が議会でも語られ始めた。食い止めなければ」と危機感を抱く。（奥野斐）

◆法整備は「不十分」でも第一歩
「今年はLGBTQ関連ニュースが格段に増え、大きく扱われた。困っていると訴える当事者も増えてきた」。上川さんは実感を込めてそう振り返る。

2月の元首相秘書官の差別発言も一因となり、LGBTQへの理解増進法が6月に成立、施行された。審議に伴い、性のあり方に保守的な議員らから「『心は女性』と言えば、男性が女湯や女性用トイレに入れる。犯罪が増える」といったデマや不安をあおる言動があった。
　増進法はLGBTQ当事者の中でも「不十分だ」との声はあった。上川さんは「それでも実際の法の条文そのものが大切。ないよりは、できてよかった法律」と評価する。

●トイレ巡る言説は「実態と乖離」
　性自認は本人の意思で選ぶものではない。でも「思うだけで変えられる」という誤解から、トイレ利用などに嫌悪を示す人もいる。「男女に区分されたトイレでトラブルを避けようとするのは、誰よりも当事者。いかに慎重にトイレを移行させていくか経験として分かるので、ものすごく実態と乖離（かいり）している」と語る。

続きは東京新聞 2023/12/30
https://www.tokyo-np.co.jp/article/298641

どういうこと？
人知れず本来の性別とは違うトイレを使ってんの？？