「予算倍増」が独り歩き？　首相答弁の事実上打ち消し、野党は批判

岸田文雄首相は22日の衆院予算委員会で、子育て予算などを含む「家族関係社会支出」を将来的に国内総生産（GDP）比で倍増をめざすとした自らの答弁を事実上、打ち消した。しかし、政権目標の「子ども予算の将来的な倍増」は何を基準に達成させるかは示さなかった。野党は国会審議を軽視していると批判した。

　この日の委員会は、「家族関係社会支出」を将来的に国内総生産（GDP）比で倍増をめざすと首相が発言してから、首相が初めて国会で質疑に応じる場面となった。

　立憲民主党の泉健太代表の質問に対して、首相は「（GDP比で倍増方針の）防衛力強化と比較しても子ども・子育て政策への取り組みが決して見劣りしないと申し上げた」と釈明。子ども関連予算の具体策は検討中だとし「まず中身を具体化しないと、それに伴う予算がどれだけ必要なのか、ベースがはっきりしないのは当然のことだ」と述べ、子ども予算の倍増は堅持しつつ、「家族関係社会支出」を倍にするという自らの発言を事実上修正した。

　これに対して泉氏は「予算の審議として破綻（はたん）している」と反発。「中身が決まっていないけど、倍増するという言葉だけを言っている。『予算案に賛成してほしい』とよく言える」と指摘した。泉氏は首相答弁の修正を求めたが、首相は応じなかった。

　倍増問題だけでなく、子ども…(以下有料版で，残り1226文字)

朝日新聞　2023年2月22日 21時00分
https://www.asahi.com/articles/ASR2Q65WXR2QUTFK00K.html?iref=comtop_7_01

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