メキシコ向け関税　適用除外品目を大幅拡大　トランプ米大統領

トランプ米大統領は6日、メキシコに課している25％の関税について、適用除外の品目を大幅に拡大すると発表した。「米国・メキシコ・カナダ協定」（USMCA）に適合した製品が対象で4月2日までの措置。自らが運営するソーシャルメディア（SNS）に投稿した。

　トランプ氏はSNSに「メキシコのシェインバウム大統領と話し、USMCAの下で輸入される全製品に関税を支払う必要がないことに同意した」と投稿。適用除外の期間は「4月2日までだ」と明記した。

　シェインバウム氏との関係は「非常に良好」と強調し、不法移民や合成麻薬の米国への流入阻止に向け協力していく考えを表明。「シェインバウム大統領の熱心な取り組みと協力に感謝する」と加えた。

インフレ再燃を懸念か

　トランプ氏は、合成麻薬フェンタニルの流入防止対策が不十分として、4日にメキシコとカナダに対し25％の関税を発動した。ただ、米自動車業界からの反発を受け、自動車は4月2日まで適用除外にすると5日に発表していた。

　米国はメキシコから自動車に加え多くの生産食品などを輸入しており、25％関税が続けば米国内で物価高（インフレ）を再燃させるとの懸念が出ていた。

　トランプ氏は4月2日に「相互関税」など大掛かりな関税引き上げを始める考えを示している。【米中西部デトロイト大久保渉】

毎日新聞
2025/3/7 04:44（最終更新 3/7 04:45
https://mainichi.jp/articles/20250307/k00/00m/020/011000c