ニューヨーク、物価高騰で市民の4人に1人が貧困レベルに。物価上昇に賃金の伸び追い付かず

米不動産サイトによると、24年のNY市内のワンベッドルームの家賃（中央値）は3350ドル（約51万円）と5年間で24%上昇した。
東京の1LDKの約6倍に相当する水準だ。ドイツ銀行リサーチ・インスティテュートの調べでは、世界の主要都市で最も高い。

一方、NY市内の年収（中央値、全世帯）は8万1228ドルと5年間で1%の伸びにとどまった。単純計算で年収の5割を家賃に充てざるを得ない状況だ。

相対的貧困率は全米平均の2倍

当然生活は厳しくなる。ロビンフッド財団のデータによると、
NY市の4人世帯の場合、年収中央値の半分以下である「相対的貧困」に陥っている割合は25%と4人に1人だ。
年収が4万7190ドルあっても統計上、貧困レベルになってしまう。

相対的貧困率は全米平均の2倍に上り、日本（15.7%）の1.6倍に及ぶ。
現在貧困状態にある202万人のNY市民のうち160万人が成人、42万人が子どもという。
賃金上昇が物価高に追いつかず、格差拡大に拍車をかけている。